人類の労働は人工知能から守る必要があるのか

人類の労働は人工知能から守る必要があるのか

こんにちは。BOSSです。

第三次AIブームと叫ばれて急速な発達を見せる機械学習分野。

そんな中で多くの人が危機感、あるいは関心を抱いているのが


人工知能に仕事が奪われるのではないか

ということかと思います。AIの議論には常につきまとうこの問題ですが

果たして本当にそれは危惧すべき事態なのでしょうか?

結論から述べておくと私は
そもそも人の労働を守り抜く必要性がない

と考えています。

オックスフォード大学の論文

2013年オックスフォード大学のCarl Benedikt Frey博士とMichael Osborne准教授(当時)共著論文

THE FUTURE OF EMPLOYMENT
: HOW SUSCEPTIBLE ARE JOBS TO COMPUTERISATION?

が発表されました。

http://sep4u.gr/wp-content/uploads/The_Future_of_Employment_ox_2013.pdf

上記URLから論文を確認することができます。

Abstractから引用してみます。

we examine expected impacts of future computerisation on us labour market outcomes, with the primary objective of analysing the number of jobs at risk and the relationship between an occupation’s probability of computerisation, wages and educational attainment.

米国内におけるあらゆる職業のうち、コンピューターによって代替されるリスクの高い職業の数と確率と雇用賃金および学歴との間の関係を調べることを目的とした。


According to our estimates, about 47 percent of total us employment is at risk. We further provide evidence that wages and educational attainment exhibit a strong negative relationship with an occupation’s probability of computerisation.

(米国の)総雇用のうち47%がコンピューターに置き換わるリスクがある。さらに、賃金および学歴とコンピュータに置き換わる確率の間に強い負の相関があるという結果が得られた。

なかなかショッキングな結果であり、もう5年ほど前の論文ですがいまだに議論がされる発表内容です。

この論文のAbstractにもあるように
職業がコンピューター、つまりAIに置き換わることをriskとと表現されています。

明らかにネガティブな表現ですが、果たしてそうなのでしょうか?

その点について考察をしてみたいと思います。

消える職業

上記論文のAppendix(付録)には702種類、各種職業のAIによって置き換わる確率がランキングで示されています。

確率が高い職業を引用しますと

691: 0.99 1 43-9021 Data Entry Keyers
692: 0.99 25-4031 Library Technicians
693: 0.99 43-4141 New Accounts Clerks
694: 0.99 51-9151 Photographic Process Workers and Processing Machine Operators
695: 0.99 13-2082 Tax Preparers
696: 0.99 43-5011 Cargo and Freight Agents
697: 0.99 49-9064 Watch Repairers
698: 0.99 1 13-2053 Insurance Underwriters
699: 0.99 15-2091 Mathematical Technicians
700: 0.99 51-6051 Sewers, Hand
701: 0.99 23-2093 Title Examiners, Abstractors, and Searchers
702: 0.99 41-9041 Telemarketers

横の数字がランキングとなっていて、全て代替確率99%以上の職業になっています。

米国の職業なんで若干日本のそれとは乖離があるかとは思いますが、こういった職業はAIに代替されるという結果がはじき出されています。

基本的には

クリエイティビティがない、ルーティンワークな職業というのはAIに置き換わる確率が高いとされています。

賃金、学歴とAIによる職業代替確率には負の相関

上記の論文内のFigure4を見てみれば一目瞭然

賃金と代替確率、学歴と代替確率

ともに負の相関があることが示されています。

つまり

  • 低賃金な職業ほどAIにとって変わる

  • 学歴の求められない職業ほどAIにとって変わる

ということです。

置き換わって良いのでは?

この結果を見てみなさんはどう考えるでしょうか。

わたしはこれだったら置き換わって良くないか?って感じてしまいます。

学歴の方は置いておいたとしても、低賃金の労働をやりたいですか?

そんな人はまぁ居ないと思います。置き換わって全然問題がないんですよ。

確かに総雇用の47%はAIに置き換わる確率が高いです。

しかし逆に言えば今の世の中って47%の仕事が低賃金でクリエイティビティがないルーティンワークなんです。

我々人類にとってそんなことに時間を費やしているのはほんとにバカバカしい。

ひとはもっと好きなことがやれた方が良いに決まってます。その方が楽しいに決まってます。

人生100年時代なんて言われている昨今ですが、労働にいったいどれだけの時間を費やすのか考えただけでもゾッとしますよ。

あたかもそれが当たり前だと
そんな顔してるおとなが社会を回している。

そしてAIに仕事を奪われる恐怖感に押しつぶされる。

けれども働かなくていいんだったら、AIが仕事をやってくれるんだったらみんなハッピーじゃないですか?

やったー労働から解放される!
ってどうしてならないのか私には不思議でなりません。

全ての仕事はAIに託す未来

極論であることは理解していますが

私は全人類が労働から解放された世の中を見てみたいのです。

中世ヨーロッパ、あるいは明治時代あたりまでの日本を鑑みてみるとお金を気にしなくても良い富裕層は学問と芸術に注力します。

これがもし現代の先進諸国の人たちが働かなくても生きていけるとしたら、きっと学問と芸術が盛んになると私は考えています。

あちこちにゴッホやモーツァルトが生まれ、ニュートンやオイラーやアインシュタインが自然の摂理を解き明かす。

絶対面白いですよ。

だから誰も働かない、全ての労働をAIがやってくれる
そんな世の中を夢見てます。

どう考えたって理想論です。何馬鹿なこと言ってんだって思われるんでしょう。

けれど働き続ける未来を見るよりずっといい。

労働がなくなる=生きていけない ではない

結局のところ、AIによって仕事を失う恐怖という感情の根源は労働できなくなると稼ぎがなくなり生きていけなくなる

という勘違いにあります。

しかしそれはAIによって仕事が置き換わるから生じることではなく、システム上の問題でしかないわけです。

つまりいまの働くことで給料を得て、生活するというシステムに問題があるわけです。

そこに目を向けず
AIに仕事を奪われると表現するのは違います。

現段階ににおいてそういった社会になっているわけではない。
AIによって人の仕事がどんどん置き換わっていく社会になるのはもう少し先の話でしょう。

それも一気に訪れるわけではなく、分野や業界ごとに逐次的に変化していくはずです。

だからこそ今のうちに次のシステムを想像して作りだしていけばいいんですよ。

働かなくても人が生きていける社会を、システムを考えていけばいい。

人類の労働を人工知能から守る必要なんて一切無いのです。

まとめ

一度書いておきたかった話題で

私は常々働かなくて良い社会を目指したいと考えています。

最後に一つのツイートを紹介して終わりにしたいと思います。

なんどか取り上げていますPonanza開発者の山本一成さんのツイートです。

見事にバズったツイートですが

山本さんだけでなく、そういう社会を作っていく

そういうことなら私は働きたい。

人類から仕事を無くすために働いていきたいです。