大阪の地震 東日本大震災、熊本震災との関係は?

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2018年6月18日
大阪府北部で大きな地震がありました。震度6弱。

数名の方が亡くなられ、多くの負傷者を出しています。

私自身大阪在住というか、震源地にほど近いところに住んでいますのでまぁそれはそれは揺れました。

幸いにも十数秒間本棚の本が次々に落ちて行く様を眺める程度で済みましたが。

その後Twitterを含むSNS等では震災時の注意喚起、お役立ち情報などなど

関西の人間を案じてくださるお声やここぞと善意を出し切ってくださるみなさんの発信

数多く見受けられました。ありがたい話ですね。

しかし、です。

色々と発信される情報の中には信憑性というか根拠そのものが薄いツイートも拡散されており

それはそれで非常に危険だと考えこの記事を書いておきます。

過去の震災の共通点

大阪での地震の直後このようなツイートを散見しました。

趣旨は東日本大震災、熊本地震ともに

大きな地震のあと48時間以内にさらなる大きな地震があった。

共通の事項であるため今回も起こる可能性がある。48時間は気をつけろ。

こういう内容です。

それは本当に正しいのか

結論から言います。

こういう情報の出し方、認識の仕方を広く拡散するのは非常に危険だと私は考えます。

その理由は東日本大震災と熊本地震

これら二つの震災でおきた事実を共通点としてまとめてしまうにはあまりに科学的根拠が薄弱すぎるからです。

地震の種類の違い

先に申し上げておきますが、私は地学や災害の専門家ではありません。したがって各自情報の精査はお願いしたいと思います。

さて、根拠が薄いという指摘の内容ですが

示された二つの地震の種類が大きく異なります。

東日本大震災はプレートのずれによって生じる海溝型地震

熊本地震は活断層型地震

そもそもこれらは全く別の現象であると考えるべきものです。

全く別物。別現象。

そもそも二つの事例は同一の次元にあるものではありません。

したがって、そもそも共通項としてくくり出すこと自体

非科学的、非論理的と言わざるを得ないのです。

事実があるから相関があるわけではない

東日本大震災と熊本地震

大きな地震のあと48時間でさらに大きな地震、いわゆる本震が起きた

ということは事実なのでしょう。

しかし、これらの事実は此度の大阪地震発生後48時間以内の本震の可能性を示唆する事例としては不適です。

大きな前震の48時間後に本震があったという事例が何個か存在するからといって、地震の本質がそこにあるわけありません。

観測された事実は必ずしも相関を持つとは、ある特定のルールがあるとは限らないのです。

地震については現代の科学技術においても予測が出来ない複雑な現象です。

そのような単純なルールに則っていると考えるなど不合理です。

大きな地震のあと48時間を超えて3日後、4日後さらに大きな地震が発生することだって十分に考えられます。

48時間と時間を区切ることそのものが科学的根拠を持っていないのです。

少なくとも科学的に根拠を持つ話であるという説得のためには

もっとたくさんの過去の地震を調査し統計的に調べる必要があるはずです。

少なくとも平成に入ってから震度5以上の地震くらいは全て調べる必要があるのではないのでしょうか。

何が危険か

以上の理由から先のツイートは

一見客観的事実に基づく事例の列挙に見えても

地震そのものの科学的メカニズムにまで言及された上での可能性の示唆ではなく

むしろ、発言者の論を支持するために意図的に選ばれた二つの地震であるという見方の方が自然です。

おそらくツイートをした方に悪意はなく、善意で無意識なのでしょう。

ところが恣意的に選ばれた個々の事象が

一見客観的事実に基づく主張に見えてしまうという点が非常に危険だと私は考えます。

備えあれば憂いなし

これは大事です。しかし、このように列挙してしまうと48時間という時間の区切りが見えてしまい

48時間は備えあれば憂いなし

と見えてしまいます。

現実にはそのような科学的根拠がないにも関わらず。

無意識に善意で注意喚起、しかしその裏で恣意的な事象の選択をし自らの根拠薄弱な論を一般化してしまっている。

これではデマと同じです。

震災などの災害時にデマの拡散の危険性をわざわざ論じるまでもないでしょう。

この度の大阪での地震は大変な災害です。

まだまだ予断を許さない状態であるのは確かです。でもそれは何も48時間に限った話ではない。

地震大国の日本では常にどこにいても予断を許さない状況なのです。

関東が今安全だなんて保証すら一切ないのですよ。

地震というのは科学的に予測が出来ない自然現象であるからこそ

論理的に考え情報を精査しなくてはいけない

私はそう考えます。

願わくば、先のツイートもそしてこの私の主張も

鵜呑みにしないでください。

自らの頭で考えてみてください。科学的に、論理的に整合性が取れているのかどうか。

そうでないものを拡散するということはデマを拡散することと同じです。

善意であっても、いやむしろ善意が裏にあるからこそ

非常に危ういのです。